はじめに
将棋は勝敗がつくゲームです。勝てば嬉しい。負ければ悔しい。
棋力を上げるためには勝敗にこだわることが重要かもしれません。しかし、将棋を嫌いにならずに長く付き合っていくためには、将棋そのものを楽しむことが重要だと考えます。
将棋の大きな楽しみのひとつは、良い手を見つけることです。「負けちゃったけどこんな良い手が指せた」と思い返したり、「実はこんな逆転の一手があったのか」と感想戦で気づいたり、全く読んでいなかった良い手を相手に指されて痺れてしまったり、棋友と一緒に難しい詰将棋を考えてついに妙手を発見して驚きを分かち合ったり。
勝敗に一喜一憂せず、妙手に一喜一憂しましょう。それが将棋と長く付き合っていくコツだと思います。
とはいえ、対局の中で妙手に出会うのは大変なことです。大抵の場合、指し手のほとんどは平凡な手と悪手で、妙手と言えるような良い手はかなり珍しいのが実情ではないかと思います。
そこで詰将棋の出番です。
創意をもって作られた詰将棋には必ず妙手が含まれます。詰将棋を解けば高い確率で妙手に出会うことができるわけです。
詰将棋を解いたり鑑賞したりすれば、良い手を良いと感じる心が育ちます。これは、人の良いところに気づいて相手を認め、良好な人間関係を築くことに繋がると信じています。
また、詰将棋を解くことの副次的な効果として、読みの力が養われます。盤駒を使わずに解けば、脳内で駒を動かす訓練にもなります。
詰将棋は良いことばかりですが、作るのは簡単ではありません。妙手を含むような詰将棋を作るのはなおさら容易ではありません。
さらに、詰将棋を作る際には守るべきルールがいくつかあります。それらのルールは、詰将棋を解く人が解くときに迷わないようにするために必要なものです。最も有名なルールは、解は一通りでなければならない(余詰があってはいけない)ことだと思います。解が一つなので、詰ますことができた場合はもれなく作者が用意した妙手を味わうことができるわけです。解が一通りであれば採点が楽という実用上の利点もあります。
あまり詰将棋を作らない方にとって、守るべきルールを守った上で妙手を含む詰将棋を作るのはかなり大変なことかと思います。
そこで、詰将棋をご提供するサービスを始めました。
概要
自由にご利用いただける詰将棋をご提供します。
利用例
・将棋教室で生徒の方に解いてもらう
・将棋系YouTuberの方が詰将棋解答の企画で用いる
・詰将棋のアプリを作成したいので、その問題として使用する
・雑誌やWebコンテンツに掲載する
一度ご提供した詰将棋は何度でも自由にご使用いただけます。商業利用も可能です。ただし、ご使用の際は作者名(springs)を明示していただくようにお願いいたします。
ご提供する詰将棋へのご要望があれば、可能な限りそれに沿って作ります。基本的に手数は15手以下といたします。
ご要望の例
・7手詰
・初形が右上6×6に収まる
・初心者向け/中級者向け/有段者向け
・頭金で詰ます
・美濃囲いを詰ます
・合駒問題/合駒問題以外
・打歩詰関連/打歩詰は関連しない
お取引はココナラで行います。ココナラでサービスをご購入いただくと、非公開のトークルームが作られます。そちらでご提供する詰将棋に関するご要望をお伺いします。
料金
1作・5作・10作の単位で承ります。
1作:1,000円
5作:4,000円
10作:8,000円
納期・納品物
ご提供する詰将棋の方向性が決まってから詰将棋をお渡しするまでに、1作につき1~3日掛かります。
ご要望の内容によって詰将棋をお渡しできるまでの日数が変動しますので、詳細はココナラのトークルームにてお伝えいたします。
詰将棋1作につき、下記1セットをお送りいたします。
・詰将棋の図面(画像ファイル)
・上記の解答と簡単な解説(テキスト)
ご注文方法
ココナラにてご注文ください。
ご質問は Twitter(現X)などでもお受けしております。お気軽にお問い合わせください。
作例
最後に自作をいくつかご紹介します。
問題
解答
No.1(詰将棋メーカー 2022.5.3)
31飛、同金、33桂 迄3手
初手33桂は12玉で詰みません。
No.2(詰将棋メーカー 2020.4.23)
23飛、同香、34飛成、同玉、35金 迄5手
2手目同玉は12飛成~34金で駒余りの詰みとなります。
No.3(詰将棋メーカー 2020.9.21(改良図))
49角、38金、26飛、17玉、
28金、同金、16飛 迄7手
2手目同龍は26飛~28金で早く詰みます。27合は26飛、17玉、27飛、18玉、29金の駒余りの詰みとなります。2手目は38金合が正解。金合は後の28金を取ることができます。
No.4(スマホ詰パラ 2018.7.31)
14角成、同玉、23角、25玉、
34角成、14玉、13飛、同玉、
23馬 迄9手
初手16飛は25玉、43角成、35玉で詰みません。
そこで、角を成り捨てて23角と打ち替えます。15玉には16飛~34角成で詰むようになります。
4手目は25玉と逃げるのが最善で、最後は飛車を打ち捨てて詰みとなります。
No.5(詰パラ 2020.2)
46桂、23玉、45馬、32玉、
42金、同玉、34桂、33玉、
44金、23玉、42桂成、22玉、
33金、同玉、32金 迄15手
詰将棋パラダイス(通称 詰パラ)の表紙に載った思い出の詰将棋です。
初手に打った桂を2回跳ねたり、44に打った金を収束で捨てたりと、駒の活用に主眼を置いています。
・2手目25玉は26金以下。33玉は32金以下。
・4手目22玉は34桂、13玉、12金以下。
・8手目53玉は54金以下。
補足 詰将棋の引用について
詰将棋の引用について、全日本詰将棋連盟の指針を抜粋して記載します。
『詰将棋の引用について』
詰将棋は作者にとって大切な創作物です。新聞・雑誌や、テレビ、インターネットなど、さまざまな媒体で詰将棋を引用する場合には、次のガイドラインを守っていただくようにお願いいたします。
*作品の正確な出題図を示す。
*作者名をフルネームで表記する。
*作品の発表場所や発表年月などのデータをつける。(注)
(注)この項目は必須ではないが、分かる限り載せる。また看寿賞や塚田賞などの受賞作については、併せて記載することが望ましい。